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杉井光さんの「世界でいちばん透きとおった物語」。
こんな小説、初めてでした!
読んでいる途中から「何かおかしい…?」と違和感。
そして最後には「そういうことか!」と衝撃。
読み終えたあと、ページを戻って確認したくなる――
“読む”という行為そのものに仕掛けがある小説に出会ったのは初めてです。
事前情報なしで読んだおかげで、驚きも感動も倍増でした。
この感想も前半はネタバレなしで書いています。
後半にネタバレ感想がありますので、未読の方はご注意ください。
あらすじ(ネタバレなし)
大御所ミステリー作家・宮内彰吾が、がんの闘病の末に死去。
生前、複数の女性と交際しており、その一人との間に“僕”が生まれた。
宮内の死後、彼の長男から連絡が入る。
「親父が死ぬ前に『世界でいちばん透きとおった物語』という小説を書いていたらしい。でも原稿が見つからない。知らないか?」
一度も会ったことのない父の遺稿を、“僕”が探すことに。
文芸編集者・霧子とともに、父の知人や愛人たちを訪ね歩く。
調査が進む中、父の人物像が明らかになっていく。
そして、遺稿を狙う“何者か”の妨害が始まり…
“僕”はやがて、『世界でいちばん透きとおった物語』の真実にたどり着く――。
※ここからネタバレを含みます!未読の方はご注意ください

まず、「これって主人公が書いた小説だったの!?」という構成に、驚かされました。
読んでいる最中はずっと「どこに仕掛けがあるんだろう?」と、謎解き気分。
こうした構成の小説は他にもありますが――
小説の“レイアウト”まで使った仕掛けには、驚愕です。
違和感を覚えてページを戻ってみたら、全ページが左右対称になっていたことに気づきました。
さらに、文末が、。か」で終わるページ構成や、最後の「 」透かし文字の演出も。
まさに、文章とレイアウトの両面から読者に挑んでくる小説。
読後は感動と満足感でいっぱいでした。
いやもう、すごかった。
こんな読書体験、初めてです。
この仕掛けを考え抜いた杉井さん、本当にお疲れさまでした。
そして、こんな作品を届けてくれて、ありがとうございました。
読者として、心から幸せです。
この本をおすすめしたいのはこんな人
読了後、「すごかった…」という言葉しか出ないほどの衝撃でした。
仕掛けがすごい、構成が巧み、でもそれ以上に、読者の想像力と注意力を信頼してくれる物語だと感じました。
こんな方には特におすすめです。
- 小説の構成や仕掛けにワクワクする人
- 最後の1ページまで楽しみたい人
- 「読書体験」に驚きを求めている人
- ネタバレ厳禁な物語が好きな人
- 物語の“外側”にも意味がある作品に惹かれる人
文字の意味、レイアウト、読者への挑戦――
すべてが一体となって作られたこの物語は、読むという行為そのものを問い直してくれます。
「本を読むって、こういうこともできるんだ」
そんな体験をしたい方に、心からおすすめしたい1冊です。


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